応募者数の推移
応募848編から75編を収録
子や孫が祖父や両親の「戦争」投稿
今年は戦後65年の節目である。応募数の減少が心配だったが、マスコミの協力もあって、848編が寄せられた。高齢化は確実に進んでおり、70~80代で85%を占めた。90歳代が昨年の48人に対し53人と健闘している。「あの戦争を風化させてはならない」との思いが伝わってくる。50代以下は昨年の14人に対し22人とかなり増えており、パーセントで計算すると倍増している。
この人たちは両親や祖父母から聞いた話や、頼んで書いてもらった原稿を送ってこられた。あるいは戦地からの手紙や、書き残された戦記を原稿にされた方もある。こうした行動は何かのきっかけがないと進まない。新聞の原稿募集記事をみて思い立たれた人もあったようだ。息子や嫁に「いつも戦争の話をするけど、応募したら」と言われ筆を取られた人も多く、やはりマスコミの影響は大きい。
今ならまだ身近に戦争の体験者はいる。家族で話を聞くのもよし、「書き残しておいて」とねだるのもよい。それは家宝ともいえる財産となる。今を逃しては取り返しがつかない。こちらもそんな思いで記録作業に取り組んでいる。
電子ブック化も検討
応募者は70~80代が85%を占めた。幼少時は「戦争」の真っ只中にあったのだから、異質な社会を見聞きし体験もしている。だから掘り起こせば書く材料はいくらでもある。孫たちが、身近だった祖父母に光をあててみたいと思ったとき、役立つ資料として「文字の力」を信じ、ぜひ自分史を書き残していただきたい。これこそ、大いなる「孫たちへの遺産」である。
「電子ブック」が出版界に革命をもたらそうとしている。便利なものは便利なものとして、小社も情報の電子化を考えている。まだ日程は定かでないが、『孫たちへの証言』の電子ブック化も検討している。
